2017年に実施されたネットリサーチDIMSDRIVEによる「口臭ケア」に関するアンケート調査によると、世の中の74%の人が自分の口臭を気にしており、80%の人が他人の口臭を気にしているという調査結果が出ています。
また、グリコが2009年におこなった「口臭の社会生活への影響」に関する調査では、「日頃気になる自分の臭い、他人の臭い」に、80%の人が「口臭」をあげて圧倒的1位となっています。
このように、ほとんどの人は常に自分や他人の「口臭」を気にしながら生活しており、多くの人は少なからず何らかの口臭ケアをしている状況だと思います。にも関わらず、あなたの職場や学校で口臭に悩まされる機会も少なくないのではありませんか?
これだけ口臭への意識が高まった世の中でも、口臭による被害は後を絶ちません。それは一体なぜなのでしょうか?
まずは、こちらの調査結果をご覧ください。
自分の口臭について気になる事
これは、株式会社マーシュによる2014年に調査されたオーラルケアに関するアンケート調査です。
「自分の口臭について気になっていること」に対してのアンケート結果によると、60%近い人が「自分の口臭の有無や強さが分からない事」と答え、1位という結果に。
そう、口臭に関する問題でもっともやっかいなポイントは、まさにここだと思うのです。
口臭に対しての意識もあり、口臭ケアもおこなっている世の中で、いつまでも口臭被害が無くならないのは、そもそもほとんどの人が自分の口臭を正確に自覚出来ていないからではないでしょうか?
ここで、もうひとつの調査データを見てみましょう。
他人の口臭を指摘したことがあるか
グリコによる「口臭の社会生活への影響」に関する調査から、「他人の口臭を指摘したことがあるか?」についてのデータとなります。
こちらの結果によると、72.5%の人は他人の口臭を指摘しないと答えています。しかも、これは家族や恋人など、近い距離にいる人も含めた結果です。
このように、口臭は自分自身では自覚出来ないにも関わらず、他人からの指摘もないわけですから、どれだけ意識していたとしても、自分の口臭が今どのような状態なのかを正確に把握する事はとても難しいのです。
そんな状態の中で、毎朝出かける前、夜寝る前に念入りに歯磨き、気になる人ははフロス・歯間ブラシ・舌磨きまでおこない、自身の口臭をケアしているケースがほとんどではないでしょうか?
口臭が強くなる時間帯
食事のよる食べかす、口腔内の細菌、内臓の病気などなど、口臭の原因は様々です。そして、その原因・影響は、あなたの体の状況によって大きく変化します。
食事直後はもっとも食べかすが多いでしょうし、寝起きには口の中の細菌の量はマックス。内臓の状況も時間帯や生活状況によって変化します。
つまり、朝・晩、決まった時間にきちんと口臭をケアをおこない、私は大丈夫!なんて思っていたとしても、あなたの口臭の強さや臭いは1日中常に変化しているのです。
他人の口臭が気になる場所・場面
さらに、他人が口臭を気にする度合いも、場所・時間・シチュエーションによって変化します。
職場・学校、電車やバスのような移動時間、飲食店などなど、同じような強さの口臭を発していたとしても、あなたの置かれた環境によって周りの受け取り方も大きく変わってくるのです。
口臭チェックのポイント
以上の事を踏まえると、ただ漠然と「口臭」を意識して、定期的な口臭ケアをおこなっているだけでは不十分なわけです。
大切なのは、まず、自身の口臭の強さを正確に把握する事。さらには、常に自分の口臭状態をチェック出来る環境を整えておくこと、これが口臭チェックにおいてもっとも大切なポイントと言えます。
そうなると、口臭の強さを正確に把握するための精度、常に持ち歩く為の携帯性、どんな状況でもチェックをおこなえる手軽さ、このあたりが重要となってきます。
口臭チェックの方法
改めて、一般的な口臭チェックの方法を考えてみましょう。
自分の息で確認
自分の息を手のひらに吐き出し、その臭いを確認する方法です。
もっとも手軽ではありますが、ほとんどの場合、自分の臭いを自覚する事は不可能です。
鼻には、同じニオイを長い間嗅いでいると、その臭いを感じなくなる性質があります。他人の家の臭いは分かるのに、自分の家の臭いが分からないのも同じ理由からです。
手軽さでは確かに圧倒的ですが、精度の面からはお薦め出来るとは言い難い方法です。
手を舐めて臭いで確認
こちらの方法は、舐めてから少し時間を置く事で、少しは精度を上げる事が出来ます。
乾いた唾液の臭いで口臭を把握する事は出来ると言われていますが、はたしてこの臭いがしない人がいるのでしょうか?
こちらの方法も手軽さのみで、やはり精度の面からはお薦め出来ません。
マスクの臭いで確認
確認の方法としては上記の「手を舐めて臭いで確認」と一緒です。
手を舐めるよりは長時間唾液や口臭が染みついていますので、臭いを自覚する事は出来るでしょうが、やはり精度は曖昧。
口臭の強さを正確に把握する事は難しいでしょう。
歯垢・舌苔の臭いで確認
こちらは、舌ブラシや歯間ブラシを使って実際に口臭の元となる物質を採取するわけですから、もちろん臭いを確認する事は出来るでしょう。
ただ、こちらも臭いがするのは当たり前。どんなタイプの臭いがするかどうかは分かるかもしれませんが、それがどの程度の強さなのかを把握する事は難しいといえます。
スマホアプリで確認
最近は、スマートフォンのアプリでも、口臭チェックを謳ったアプリがいくつか出ています。
しかし、今時点ではスマートフォンに臭い探知の機能はありません。
あくまで、口臭予防や意識向上を促すためのアプリだと思いますので、あまり過信する事は控えた方が良いでしょう。
口臭チェッカーで確認
結局のところ、自身の口臭を正確に把握するにはこれしかないと思います。
前述したとおり、口臭のもっとも大きな問題は、その強さでもなければ原因でも種類でもなく、「正確に自覚出来ない」という事。
その点からすると、きちんと数値としてあらわしてくれる口臭チェッカーは、圧倒的に優位と言えるのではないでしょうか?
個人的にも、曖昧な方法で不安を抱え続けるのであれば、口臭チェッカーを活用する事を強くお薦めします。
口臭チェッカーを使う理由
まず、精度面が他の方法とは圧倒的に違います。きちんと客観的な数値で臭いの強さを表してくれますので、とにかく分かりやすい。
また、機器の大きさもほとんどの商品が10センチ程度の手のひらサイズですので、持ち歩きにも弊害はありません。鞄やポーチの中に入れても邪魔にならないサイズです。
チェックの手間もかからず非常に手軽です。もちろん人前でおこなうのは避けた方が良いですが、15秒程度で済みますので、少し物陰に隠れてチェックなんて事も可能です。
他の方法と比べて、唯一ネックと言えるのはお値段くらいでしょうか。とはいえ、1000円から3000円程度が主流となっていますので、そこまで無理のある金額でもありません。
前述したように、口臭を自覚する大切さ、そしてその難しさを考えれば、このくらいのお値段であれば、むしろコスパが良いと言えるのではないでしょうか?
口臭チェッカーで出来る事・出来ない事
ちなみに、口臭チェッカーはあくまで「臭いの強さ」を計るための機械です。時々勘違いされる方もいるのですが、「臭いの種類」までは判別出来ません。
何回歯磨きしても数値が低くならないのは当たり前。歯磨きをした直後に計測すれば、口の中に残った歯磨き粉の臭いを算出しますし、良い匂い・悪い匂いに限らず、臭いの強さが数値化されます。
口臭チェッカーお薦め人気ランキングTOP6
という事で、個人的にお勧めする人気の口臭チェッカーを、ランキング形式で発表してみたいと思います。
個人的な感覚・感想・見解からチョイス・ランク付けしていますので、あくまで参考程度に見て頂ければ幸いです。
6位:旭電機化成 ABT-04
値段 :★★★★☆
サイズ:★★★★☆
重量 :★★★☆☆
精度 :★★☆☆☆
見た目:★☆☆☆☆
参考価格:\2700
検知方式は半導体ガスセンサー。サイズは小さ目で軽いですが値段もそこそこ。3段階の点灯表示方式で精度面ではいまいち。点灯確認もしずらので6位にさせて頂きます。
5位:サンコー PRTDOR8V
値段 :★★★★★
サイズ:★★★☆☆
重量 :★★★☆☆
精度 :★★★☆☆
見た目:★★☆☆☆
参考価格:\1980
白とピンクの丸みを帯びた見た目は、個人的にはちょっと子供っぽいデザインかなと。精度はまあまあ。0~4の5段階で、数値の他に表情イラストでも状態を表示してくれます。
4位:タニタ EB-100
値段 :★★★☆☆
サイズ:★★★☆☆
重量 :★★★☆☆
精度 :★★★★☆
見た目:★★★★★
参考価格:\3425
検知方式は半導体センサー。0~5レベルの6段階、3つのLEDランプの点灯・点滅で口臭レベルを確認します。スタイリッシュでおしゃれな外見ですし、持ち歩いていても口臭チェッカーだとは気付かれないでしょう。
3位:ロゼンスター SR-104
値段 :★★★★☆
サイズ:★★★☆☆
重量 :★★★☆☆
精度 :★★★★☆
見た目:★★★★☆
参考価格:\2678
口臭レベルを6段階のイラストで表示してくれるチェッカー。表示部分は小さ目で少し見にくいかもしれません。サイズは小さ目の手のひらサイズ。白とグリーンも見た目もなかなかファンシーで可愛いです。値段も安いです。
2位:タニタ HC-212M
値段 :★★☆☆☆
サイズ:★★★★☆
重量 :★★★★☆
精度 :★★★★☆
見た目:★★★★☆
参考価格:\4320
見た目にスタイリッシュ感はないもののポテっとしたフォルムは可愛くてサイズも小さ目。カラーバリエーションが多いのも嬉しいです。6段階の数値とイラストで結果を表示。5秒でチェックできる手軽さもグッドです。
1位:タニタ HC-212S
値段 :★★☆☆☆
サイズ:★★★★☆
重量 :★★★★☆
精度 :★★★★★
見た目:★★★★☆
参考価格:\4320
検知方式は半導体ガスセンサー。見た目はペン型のスリムタイプです。お値段はそれなりにしますが、やはりタニタさん定番という安心感、センサー感度の良さ、6段階イラスト表示+LCDディスプレイの見やすさを評価し、1位にさせて頂きました。
医療用の口臭チェッカー
上記のような、市販の口臭チェッカーは半導体センサーにより臭いを数値化し、表示してくれますが、あくまで一般レベルの市販用です。
自分に口臭はあるかどうか、まずはそれを自覚しケアする意識を高める事が大切なので、多少精度はぶれていたとしてもそこまで問題ではありません。
どうしても本当に完璧な口臭数値を知りたいのであれば、最後はプロに頼りましょう。病院に行き、お医者さんに相談して、口臭測定用ガスクロマトグラフィー、オーラルクロマ、ブレストロン、ハリメーターなど、専門の機器で計測してもらう事も出来ます。
もちろん、市販のチェッカーで確認するのとは比べものにならないお値段にはなるでしょうが・・・。
まとめ
という事で、口臭に関する調査結果、口臭チェックのポイント、お薦めの口臭チェッカーランキングなど、口臭チェックに関する情報をまとめさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか?
何度も書いておりますが、口臭は自覚しにくく、他人からの指摘もされません。自身の状況を把握するのかがとても難しいです。
どんなケアをするのかももちろん大切ですが、その前に正確に自分の口臭状況を把握する事、それが何より重要です。
曖昧な自己流チェックを続けるのではなく、すぐに口臭チェッカーを活用して、きちんとした数値で自身の口臭を把握しましょう。
そして、時間や場所で大きく変化する口臭の強さを、いつでも確認出来るように、常に口臭チェッカーとケア用品を携帯するように心がけましょう。