ある程度の年齢を重ねた大人の方で、自分の口臭がまったく気にならない。そんな人はきっといないと思います。
誰もが「自分が気付いていないだけで、実は私も口臭を発しているのではないか?」、一度くらいはそんな不安に駆られた事があるのではないでしょうか?
他人はすぐに分かるのに、なぜか自分だけが気付く事の出来ない不思議な悪臭。今回は、この「口臭」を改善する為の方法について掘り下げてみたいと思います。
口臭とは?
そもそも、口臭とは一体なんなのでしょうか?
これはとても簡単です。その名の通り、「口」から発せられる「臭い」そのものです。
男性も女性も、老人も赤ちゃんも、可愛いアイドルや美しい女優さんだって、誰でも少なからず息に臭いはついています。
その臭いの種類や強さによって、他人が「臭い」「悪臭」として感じてしまう息、それらを総称して「口臭」と呼びます。
一言で「口臭」と言っても、内臓から発せられる臭いもあれば、口腔内から、もしくは歯の汚れから臭うケースなど、実はその種類は様々です。
要因によって、改善方法や対策ポイントも大きく変わってきますので、まずは自分の口臭がどのタイプなのか、何が原因なのかを正確に把握する事が大切です。
口臭の原因
さて、前述しました通り、口臭の原因はいくつも考えられます。
あなたの周りに口臭のキツい人はいませんか?ちなみにその人の口臭はどんな臭いでしょうか?
刺激臭のような臭いだったり、腐ったドブのような臭いだったり、汚い話ですが、もはや排泄物そのものの臭いを感じる事もあります。
その違いはやはり原因によるもの。臭いの原因によって発する悪臭も変わってくるのです。
さて、それでは早速「口臭」の原因について説明したいと思います。
直近の食時
まず、もっとも単純な要因とも言えるのが食事でしょう。
焼肉を食べたあとは、誰だってちゃんと焼肉の臭いがしますし、ニンニクをたくさん食べれば、やはり口から強いニンニク臭が発せられます。
こちらは、物理的に歯や口の中に食べ残しが残っていたり、未消化の食物が胃の中から臭いを発しているパターンですね。
食後にゲップをしたら、自分でもその臭いを感じる事があります。要はその悪臭を、他人はより強く感じているという事です。
歯周病
お次は、もっとも厄介な要因のひとつ「歯周病」です。
歯周病とは、細菌感染によって引き起こされる炎症性疾患の事です。
厚生労働省の調査によれば、30歳から64歳までの約8割の成人が歯周病にかかっているとの事です。
最近は、小学生や中学生の歯周病も増え、もはや国民病と言っても過言ではありません。
分かりやすい症状は、歯茎の腫れと色の変化でしょうか。普段はピンク色の歯茎が赤みを帯びて腫れてきます。
こうなると同時に、多くの人はひどい口臭が発生します。
ちなみに、この歯周病の原因ですが、細菌性プラークと呼ばれる歯垢の細菌感染症が主な原因と言われています。
舌苔(ぜったい)
そして、嫌な臭いを発し、強い悪臭の原因となるのが、この「舌苔」です。
舌苔とは、舌の上に白い苔のように張り付いているアレの事。自分の舌をペロっと出して鏡を見れば、多かれ少なかれ、ご自身の舌苔を確認する事が出来ると思います。
この舌苔ですが、舌の細胞の角質に細菌などが溜まり、それが白く見えています。なお、細菌や口呼吸、消化器系の疾患などが主な原因と言われています。
また、口臭の主な成分の一つである硫化水素が、この舌苔に関連していると言われており、硫化水素は食べカスや上皮カスを細菌が腐敗させる事で発生します。
このような環境が舌苔にあるため、舌苔は口臭の大きな原因のひとつとされています。
内蔵疾患
口腔内に原因があるケースをいくつか紹介したしたが、こちらは内臓が原因となるケースです。
ドブのような臭いやアンモニア臭を感じるような場合、内臓疾患が原因の場合が多いです。
ちなみに、口臭の原因になりやすい内臓疾患は以下の3つ。疾患の部位によって、臭いも変わってくるそうです。
胃
内臓疾患による口臭のもっとも多いのが、この「胃」の疾患によるものです。
食べた物が消化されずに消化不良を起こし、結果的に長い時間消化されずに胃に残ってしまった食べ物が異常発酵。その結果、未消化の食物が悪臭を放つようになります。
この悪臭が胃から血液に移り肺まで運ばれてくると、気化され呼吸と一緒に体外へ漏れていきます。
この悪臭は、まさにドブのような強烈な臭いになります。
お笑い芸人の千鳥さんの鉄板ネタ「シンプルに口が臭い!」「胃が腐っとんじゃ」は、まさにこれの事です。
腸
腸が原因の場合、その口臭は「うんち」や「おなら」そのもの。これもまたなかなかヘビーな悪臭を発してくれます。
腸内環境の悪化とともに悪玉菌が増加。と同時に腸内には腐敗ガスが充満するのです。胃の時と同様に、そのガスは肺へと運ばれ気化し、呼吸と一緒に排出されます。
ちなみに、この悪玉菌が増えると便秘になりやすくなります。つまり、便秘の時期は口臭がきつくなりやすいって事ですね。気を付けましょう。
肝臓
最後のひとつは肝臓です。
肝臓に疾患があると、体内のアンモニアをきちんと分解する事が難しくなります。
分解できずに残ってしまったアンモニアは血液に溶け込み、結果的に口臭がアンモニア臭くなってしまうのです。
ドライマウス
もうひとつ、口腔内の要因としてあげられるのがこの「ドライマウス」です。
ドライマウスとは、口の中が常に乾燥状態にある事で、これもまた口臭の原因のひとつ言われています。
口が乾燥していると、口臭の原因となる嫌気性細菌の繁殖が進行します。
さらに唾液の分泌量も減少するため、口腔内の自浄作用が低下し、口臭発生に繋がるとの事です。
ちなみに、喫煙者や食生活が不規則な人、口で呼吸する人は、上記のような状態に陥りやすいので、気を付けましょう。
口臭対策
ちなみに、1992年におこなわれた口臭原因物質(揮発性硫黄化合物:VSC)測定により、下記のような事実が分かっているとの事です。
1:口臭には日内変動があり、食事やうがいなど口腔活動から時間が経過するほどVSC濃度が高い。
2:平均VSC濃度に有意な男女差は認められない。
3:年齢が高いほどVSC濃度は高い傾向にあるが、VSC産生に寄与する他の要因の影響を排除すると年齢は有意でなくなる。
4:口臭と関連するのは舌苔と歯周病の存在であり、その強さは舌苔の方が歯周病より大きい。
5:口臭の自己評価と実際の口臭の有無とは相関しない。
6:社会的容認限度を超える強さの口臭を持つ成人は測定時間帯により6%~23%存在する。
ここに、口臭改善における重要なポイントがいくつか記載されています。
まず、「口腔活動から時間が経過するほどVSC濃度が高い」。そして、「口臭と関連するのは舌苔と歯周病の存在であり、その強さは舌苔の方が歯周病より大きい。」。このあたりでしょうか。
つまり、こまめに口の中を洗い、口腔活動からの経過時間を狭める事で、口臭を抑える事が出来るという事。また、舌苔の影響は歯周病のそれよりも大きく、舌苔の排除は口臭改善に非常に効果的と言えます。
これってつまり、「歯磨き」の事ですよね?
歯磨きを正しくきちんとこまめにおこなう事で、上に記載した要因のうち、食事、歯周病、舌苔の3つに関しては改善出来そうです。
もちろん、内臓疾患などが原因の場合は、歯磨きでいくら口腔内を綺麗にしても効果は表れないでしょう。
ご自身のケースが内臓疾患だと判断された場合は、別の対策を取る必要があります。近い内に「内臓疾患」が原因の口臭改善についても、記事を書きたいと思います。
口臭を改善する歯磨きの方法
では、単純に歯磨きの回数を増やせば良いのでしょうか?
いつもより力を入れてゴシゴシと磨けば、気になっていた口臭・悪臭は改善されるのでしょうか?
答えは「否」です。
もちろん、回数も力の入れ具合も大切ですが、多ければ良い、強ければ良いというものではありません。
口臭を改善するために必要な正しい歯磨きの仕方、具体的に説明していきたいと思います。
磨き方
普段、あなたはどんな風に歯を磨いていますか?
実はこの歯磨きのやり方って、意外と勘違いしている方も多いんです。
まず、歯ブラシの持ち方ですが、歯ブラシの柄を鉛筆を持つように軽く握ります。
特に男性に多いのですが、力を入れてがしっと握ってしまうと力が入りすぎてしまい、歯ブラシの毛先が寝てしまいます。
結果、きちんと磨くことが出来ず、食べ残しが口の中、特に歯と歯と間に残ってしまう事になります。
また、歯ブラシの角度ですが、奥歯を磨く際は「45度」を心がけるようにしましょう。そうする事で、より奥まで歯ブラシの毛先が届きやすくなります。
少し時間はかかりますが、歯は出来るだけ一本一本磨くと良いです。大きく動かすのではなく、出来るだけ細かく丁寧にブラッシングすると汚れも綺麗に落ちます。
目安ですが、歯1本に対して10秒程度の時間をかけると、磨き残しも無くなるでしょう。
歯ブラシ
磨き方ももちろん重要ですが、その前の事前準備も気を抜いてはいけません。
いつも使っている歯ブラシ、どのような理由でその歯ブラシを選びましたか?
値段?形状?毛先の固さ?長さ?
どんな歯ブラシを使うかも非常に重要なファクターとなります。
歯茎の弱い方なら毛先が柔らかい方が良いですし、歯茎が強ければ固めの毛先の方が合うでしょう。
今回は、私のお薦めする歯ブラシを、ランキング形式でいくつか紹介させて頂きます。
あくまで私見によるランキングとなりますので、参考程度に見て頂ければと思います。
お薦め歯ブラシランキングTOP10
10位:ディープクリーン 歯ぐきケアハブラシ ぎっしりプレミアム
その名の通り、びっしりと密集した毛束が特徴のこちらの歯ブラシ。まさにプレミアムです。柔らかめのぎっしり毛束で歯茎のマッサージをおこなうと、なかなか気持ち良いです。もちろん歯の汚れもしっかり落ちますよ。
9位:クリニカハブラシ 3Dカット 4列(ライオン)
先端のV字カットが特徴。ブラシの真ん中からお尻までの凸凹で歯茎部分もとても磨きやすく使いやすいです。毛の部分には段差もあり、歯ブラシの毛先が歯と歯の間にしっかり入り込んでくれているような感じがします。
8位:デントヘルス(ライオン)
こちらの歯ブラシは歯槽膿漏対策に効果的との事で、歯と歯ぐきの境目の清掃と歯ぐきのマッサージに適した「歯科医共同研究」のハブラシです。ペングリップが持ちやすく、滑りにくい細身のラバー付ハンドルで、手元がぶれることもありません。安定したブラッシングが可能です。
7位:プレミアムケア(エビス)
最初に見たときは「ん?」と、少し違和感を感じた「幅広ヘッド」でしたが、使ってみるとこれがなかなか。個人的に歯ブラシのヘッドは小さい方が磨きやすくて好きなのですが、この歯ブラシは幅広でも磨きづらさなど一切感じませんでした。
6位:ビトイーンライオン 超コンパクト(ライオン)
CMでも良く目にしたお馴染みの「山切りカット」。歯と歯の間にぴたっとフィットする感じが良いですね。S字型ハンドルは手にもぴったりです。気分的なものかもしれませんが、歯と歯の間の汚れ他よりも効率的に落ちているような気がします。小さ目の山切りカットがお勧めですよ。
5位:クリニカアドバンテージハブラシ 4列 超コンパクト(ライオン)
こちらの小さ目ヘッドも使いやすいです。全体的に小さく細いので、女性は特に使いやすいのではないでしょうか?ハンドル部分の細さは男女で意見が分かれそうですが、私自身は使いやすくて気に入っています。
4位:バトラー エフブラシ#211(サンスター)
歯医者さんに勧められて使い始めました。超薄型ヘッドで極細毛先はなかなか固め。しっかり磨ける歯科医推奨設計の歯ブラシです。スーパーやコンビニには置いていないかもしれません。薬局でも見つけるのが少し大変なくらいですが、もし見つけられたら、ぜひ一度使ってみてください。
3位:システマハブラシ しっかり毛腰タイプ 超コンパクト(ライオン)
この、システマのしっかり毛腰タイプ、一見分かりづらいのですが、毛束の形が他と少し違い、上から見ると逆Uの字型に毛束が植えられています。これできちんと磨けるのかな?と不安を覚えたのも事実ですが、そんな心配なんのその。毛先の弾力もしっかりしている一方で歯茎への刺激はソフト。なかなか良い歯ブラシです。
2位:ルシェロ(GC)
ルシェロの歯ブラシは、バランスがとても良いです。グリップの持ちやすさ、奥歯の磨きやすさ、毛先の固さなど、個人的にはかなりのお薦め。流線デザインも可愛くて、女性にはぴったりではないでしょうか?小さ目なヘッドもグッドです。
1位:MISOKA 大人用歯ブラシ(夢職人)
私的に、実は圧倒的なお薦めがこちらのMISOKAです。通販やamazonで購入出来るのですが、ドラッグストアやコンビニにはおそらく置いてないと思います。いわゆる高級歯ブラシで、驚きの1本1000円越え。毎日とても贅沢な気分で歯磨きする事が出来ますよ。
歯磨き粉
歯ブラシ選びが出来たら、お次は歯磨き粉です。
ちなみに、歯磨き粉についてもかなり勘違いされている方が多いです。
まず、歯磨き粉を付ける量。多く付ければ確かにその分スッキリ感は増しますが、逆にスッキリしすぎて、汚れを磨き残したままで満足してしまいます。
歯磨き粉は歯ブラシの毛先の3分の1程度の量にしておきましょう。
また、歯磨き粉を付ける前、歯ブラシを水で濡らしていませんか?これも実は間違いらしいのです。
歯磨き粉は乾いた歯ブラシに付けるのが正解。水を付ける事で、歯磨き粉の泡立ちは良くなりますが、これによってあたかもきちんと磨けているような錯覚に陥るようです。
結果的に、短い時間での歯磨きとなり、汚れが残ったまま終わらせてしまう事になりかねません。
という事で、今度はお薦めの歯磨き粉ランキングを発表したいと思います。
歯ブラシ同様、あくまで私見によるランキングとなります。参考程度に見て頂ければ幸いです。
お薦め歯磨き粉ランキングTOP10
10位:ピュオーラ 薬用ハミガキ(ピュオーラ)
ピュオーラのクールミントやクリーンミントのすっきり感はたまりません。ストロングミントはさらに爽快感が増します。歯のネバつき、口臭、歯肉炎を予防してくれるとの事ですから、今回のランキングにはぴったりではないでしょうか?刺激強めがお好きな方は是非。
9位:ヴェレダ 歯磨きソルト(ヴェレダ)
まさに塩。普段、普通の甘い歯磨き粉になれている方は、きっと最初はびっくりすると思います。ちなみに歯磨き粉独特の泡も出ませんので、惑わされることなく、しっかりと最後まで磨く事が出来ますよ。好みが分かれる歯磨き粉・・・かな。
8位:歯科用 DENT Check-up standard(DENT.)
ブルーとホワイトの爽やかな見た目も好き。低発泡と書いてあるのですが、泡立ちは思ったより強めです。メントールのスースー感がなく、どこか物足りなさを感じる人がいるかもしれません。フッ素含有量が多めなのでコーティング力が強いのかもしれません。
7位:エナメルパール(クリニカ)
個人的にお勧めはピンクのフローラル。ジンジャーや、ネロリ、シトラスもなかなか良いです。ちなみに歯磨き粉の中では圧倒的に「美味しい」です。歯磨き粉を選ぶ際、「味」が決め手なんて方には、是非一度試してみて欲しいです。
6位:デンターシステマ(ライオン)
歯周病予防を売りにしている商品の中ではお手頃価格だと思います。泡立ちは少なめで、味は少しくせのあるミント系。スースー感はあまりありませんが、磨き終わったあとのさっぱり感は十分感じられますよ。
5位:arau.(アラウ)せっけんハミガキ(サラヤ)
せっけん歯磨きってなんだか一瞬躊躇してしまいますが、なかなか良いです。味については好みが分かれると思います。きっとダメな人にはダメな味です。磨き終わったあとはさっぱりしていて味残りもしませんし、ちょっと変わった歯磨き粉に興味がありましたら、一度使ってみると良いと思います。
4位:バトラー デンタルケアペースト(バトラー)
こちらは、エフブラシ#211を薦められた際に、一緒にお薦め頂いた歯磨き粉です。市販のものと比べると、過剰なスースー感もなく、泡立ちも抑え目。磨き終わったあとの歯のツルツル感は抜群です。こちらの歯磨き粉もフッ素配合量は多めとの事。プロの薦める歯磨き粉に間違いはないでしょう。
3位:シロク デンタルペースト(セリスティナ)
生歯磨き粉ってご存知でしょうか?私自身はまだ実感するほど使っていないのですが、ホワイトニング効果が抜群との事。これは嬉しいですね。それなりにお値段も張りますが、今後のホワイトニング効果への期待も込めて上位に入れてみました。
2位:シャボン玉せっけんハミガキ(シャボン玉石けん)
5位のアラウのせっけんはみがきも好きなのですが、同じせっけんはみがきなら個人的にはこちらがお薦めです。ペパーミントの優しい爽快感、低刺激なのでアレルギー系のお子様でも安心です。ちなみに泡立ちはかなり控えめ。是非一度お試しあれ。
1位:ホワイトニングペーストエイジングケア(スマイルコスメティック)
こちらの歯磨き粉は、特に女性にお薦めしたいです。着色汚れ・歯周病・口臭・歯ぐきケアなど、エイジングケアがトータルで出来る優れもの。ボトルも赤白でポテっとしていて可愛らしいフォルム。白いペースト状の変わった歯磨き粉ですが、今一番ホットな商品です(私の中で)。
舌磨き
さて、口臭の原因としても説明させて頂きました舌苔(ぜったい)ですが、普通の歯磨きだけではなかなか取れません。
口臭ケアの為の歯磨きですから、舌苔(ぜったい)の掃除は必ずおこないましょう。
舌磨きには、「舌ブラシ」を使う方法、歯ブラシを使用する方法、綿棒を使う方法などがあります。
今回は、それぞれの磨き方について説明いたします。
舌ブラシ
まず、下を出して鏡に映し、自分の舌苔の状態や位置を確認します。
確認出来たら舌ブラシを口の中に入れ、奥から手前にやさしく動かします。舌ブラシを奥や手前に行ったり来たりさせるのではなく、奥から手前に動かして優しく舌苔を取り除きましょう。
ある程度、舌苔が取れたと思ったら、舌ブラシを水で洗いましょう。洗ったブラシで再度舌を磨き、ブラシに汚れがつかなくなれば終了です。
歯ブラシ
歯ブラシを使う場合も、基本的には舌ブラシの時と変わりません。鏡で舌苔の状態や位置を確認し、歯ブラシを使って奥から手前に動かします。
力を入れすぎてしまうと嗚咽が起きてしまいますので、優しく丁寧に掃除をおこないましょう。最後に歯ブラシを洗い、再度磨いてみて汚れがつかないようならOKです。
綿棒
綿棒を使う場合、水に濡らした綿棒で優しく舌の汚れを除去しましょう。綿棒は使い捨てですので、衛生面も考えても安心ですね。
また、歯ブラシや舌ブラシに比べて刺激もソフトなので、舌の表面を傷つけたり余計な負担をかける心配もありません。
ちなみに、舌苔が全くないのも実は良くありません。舌苔がペースト状に取れなくなるくらいで大丈夫です。
あまり過度に舌磨きをやりすぎてしまうと、味覚などに影響を及ぼすこともありますので、気を付けましょう。
すすぎ方
歯磨き、歯ブラシ、歯磨き粉、舌磨きと来たら、最後はすすぎ(ゆすぎ?)です。
皆さんはいつも一度の歯磨きで何回口をゆすいでますか?
あまり多く口をゆすいでしまうと、せっかく歯に付着したフッ素などが取れてしまいます。
使っている歯磨き粉によるかもしれませんが、基本的には3回程度できちんと口をゆすぐように心がけましょう。
デンタルフロス
正しい歯磨きの仕方について、詳しく説明させて頂きましたが、どうしても歯ブラシだけでは、歯と歯の間に詰まった歯垢が100%取り切れません。
余裕があるようなら、歯磨きの前にデンタルフロスで歯間掃除をおこなうと、より効果的に口臭改善につながると思います。
ちなみに、歯ブラシによるブラッシングだけでは、歯と歯の間の歯垢の61%しか除けなかったのに対し、フロスを併用すると79%、歯間ブラシを加えると85%まで除去できたというデータもあります。
口臭の原因となる口腔内の汚れは、フロスや歯間ブラシを活用して、出来るだけきちんと落としておきましょう。
セルフチェック
ここまで、徹底したオーラルケアを毎日おこなえれば、内臓疾患以外の原因で口臭が発生する事はまず無いと思います。
とはいえ、口臭とは自覚できない不思議な悪臭ですから、どこまでやっても不安が100%消える事はないでしょう。
そこで、市販されているチェック器具を使い、自分の口臭を明確な数値で確認する事をお薦めします。
口臭チェッカー
有名なタニタさんなども発売してますし、お値段も数千円レベルですので、これで安心感が得られるのなら安いものでしょう。
チェッカーのボタンを押して数回振ったあとにご自身の息を吹きかけるだけ。それだけで、自分の口臭レベルが数値として現れます。
ちなみに、スマホのアプリなどでも口臭チェックを謳っているアプリがあるようですが、スマホに匂い探知機などはついていません。
あくまでも予防や意識向上のためのアプリだと思いますので、きちんとチェックしたい方は、市販の口臭チェッカーやブレスチェッカーを使いましょう。
まとめ
という事で、口臭改善のための歯磨きについて、ひとつひとつの工程に分けて説明させて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?
きちんとオーラルケアをおこない、最終的に口臭が改善されたとしても、そこで安心してケアを怠っては何の意味もありません。
これからもずっと綺麗な息でいる為に、日々の歯磨きや舌磨きをしっかりおこない、常に口臭の心配のない生活を送れるように心がけましょう。